成層火山などの火口付近が大きく落ちこんでできたくぼ地。直径が数km以上のものもある。内部に火口や火口丘をもつものも多い。カルデラはその成因から,爆発カルデラ・侵食カルデラ・陥没カルデラに分けられる。また,カルデラに水がたまった十和田湖などをカルデラ湖という。
カルデラのでき方
爆発カルデラは,規模の大きい水蒸気爆発によって火山体が破壊されたときに生じる。1888年に水蒸気爆発をおこした磐梯山では,北に開いた馬てい形の爆発カルデラが生じた。侵食カルデラは,火山体の山頂部がいちじるしく侵食されることによって生じる。湯河原火山中央カルデラがその例である。陥没カルデラには,キラウエア型カルデラやクレーターレーク型カルデラなどの種類がある。キラウエア型カルデラは,山頂部の地下にあるマグマだまりからマグマが急激に流出するために陥没して生じるもので,クレーターレーク型カルデラは,大量のマグマが火砕流などとして火口から噴出したあとに火口周辺が陥没して生じるものである。
コーチ
阿蘇カルデラは世界有数のカルデラで,南北約25km,東西18kmの大きさ。