*ガンダーラびじゅつ【ガンダーラ美術】 1世紀(せいき)後半から数世紀(せいき)にわたって,パキスタンの北西地方からアフガニスタン東部におよぶ地域(ちいき)に行われた仏教美術(ぶっきょうびじゅつ)。仏教(ぶっきょう)寺院を荘厳(そうごん)にするため制作(せいさく)された一連(いちれん)の彫刻類(ちょうこくるい)に代表される。この地は,アレクサンドロス大王の東征(とうせい)を受けていたので,ヘレニズム文化がのこっており,当時の仏教(ぶっきょう)界では例(れい)をみなかった制作(せいさく)が,ギリシャ彫刻(ちょうこく)の影響(えいきょう)のもとに行われた。以後(いご),クシャナ朝のカニシカ王の仏教保護(ぶっきょうほご)のもと,仏像崇拝(ぶつぞうすうはい)が広く流行するようになり,各地(かくち)で仏像(ぶつぞう)がつくられるようになった。