かんりんまる【咸臨丸】 幕末(ばくまつ),日本船としてはじめて太平洋を横断(おうだん)した軍艦(ぐんかん)。江戸幕府(えどばくふ)がオランダから買い入れた木造(もくぞう)スクーナー=コルベット艦(かん)で,100馬力,約(やく)300トン,3本マスト,大砲(たいほう)12門をそなえていた。1860年に遣米使節(けんべいしせつ)の乗るポーハタン号の随行艦(ずいこうかん)として使われ,提督木村喜毅(ていとくきむらよしたけ),艦長(かんちょう)勝海舟(かつかいしゅう)の指揮(しき)で太平洋横断(おうだん)に成功(せいこう)した。のち北海道(ほっかいどう)開拓使(かいたくし)のもとで運輸(うんゆ)に従事(じゅうじ)した。