福岡県の北部にある重化学工業都市。1963(昭和38)年,門司・小倉・八幡・戸畑・若松の5市が合併してできた。政令指定都市。人口:97.7万。
あゆみ
関門海峡をはさんで本州側の下関市と相対し,古くから九州の玄関口としての役割をはたしていた。瀬戸内海をとおして,大阪方面ともむすばれ,さらに中国大陸にも近いために,大陸との中継地の役目ももっていた。
鉱工業
北九州は筑豊炭田の石炭と便利な交通によって,明治以来工業がめざましく発展し,日本の4大工業地帯の1つに数えられるまでになった。しかし,第二次世界大戦後,中国大陸との貿易が少なくなったことや,エネルギー革命で石炭産業がおとろえたことなどで,北九州工業地帯の全国的な地位は低下していき,4大工業地帯からはずされるようになった。また,工業用地や工業用水の不足,公害問題など多くの問題が出てきている。北九州市の工業出荷額は,福岡県の約半分をしめている。
コーチ
門司地区は水陸交通の要地,小倉地区は文化・商業区,戸畑地区は水産基地・工業区,八幡・若松地区は工業区というように,地区によって性格が異なっている。