水平方向にほぼ一様な性質をもった大気(空気)のかたまりをいう。
気団の発生と分類
ほぼ一様な地表面をもった広い地域に,長い間大気が停滞していると,温度や湿度が水平方向にほぼ一様になって気団ができる。その広がりは数千kmに達する。大気の動きの少ない極地方や熱帯地方,広大で一様な地表面をもつ大陸や海洋で気団が発生しやすい。このような気団ができる地域を気団の発源地という。気団は発源地の緯度により,北極気団・寒帯気団・熱帯気団・赤道気団に,また地表面の状態により,大陸(性)気団と海洋(性)気団に分けられる。
気団の変質
気団は大規模な気流に流されて発源地から移動するが,このとき地表面の状態が変化するため気団の性質がもとの気団の性質とちがってくる。これを気団の変質といい,高温の地域に移動する気団を寒気団,低温の地域に移動する気団を暖気団という。
日本付近におとずれる気団
日本付近におとずれ,天気に影響をおよぼす気団には,シベリア気団(おもに冬,寒冷・乾燥),小笠原気団(おもに夏,高温・湿潤),オホーツク海気団(おもに梅雨期・秋雨期,低温・湿潤),揚子江気団(おもに春・秋,温暖・乾燥)などがある。