地中海東端のキプロス島をしめる国。政体は共和政で,元首は大統領。首都ニコシア。北部と南部に山脈が東西に走り,その間の低地が農業地帯。気候は典型的な地中海性気候。主産業は農業と鉱業で,小麦・ジャガイモ・ブドウ・オレンジなどを栽培,鉄鉱石などを産出する。工業は軽工業のみ。近年は観光業が発達。面積:9251km2,人口:110万。
2つの国に分裂
古代から強国の支配下におかれることが多く,1960年にイギリスから独立。多数派ギリシャ正教徒のギリシャ系住民と,少数派イスラム教徒のトルコ系住民の対立が独立前からつづき,1974年トルコ軍が北部(全島の40%)を占領,翌1975年北部のトルコ系住民がキプロス連邦内の共和国として独立を宣言してからは,事実上2つの国が存在する。2004年,EU(ヨーロッパ連合)加盟。
国名の由来
古くから銅の生産地で,「銅」を意味するギリシャ語に由来する。
国旗の由来
ギリシャ,トルコ両系住民の対立で両国旗に似ていない図柄として,島の形とオリーブの葉をえがき,この国の平和を祈る気持ちを表現。