きょうぼうざい【共謀罪】 組織的(そしきてき)な重大(じゅうだい)犯罪(はんざい)をおこそうとしている団体(だんたい)などに対(たい)して,実行前(じっこうまえ)の計画段階(けいかくだんかい)などで罪(つみ)とするもの。犯罪(はんざい)を未然(みぜん)に防(ふせ)ぐことを目的(もくてき)とし,犯罪(はんざい)を実行(じっこう)する前(まえ)に罪(つみ)となることが特徴(とくちょう)。アメリカ合衆国(がっしゅうこく)をはじめとする多(おお)くの国々(くにぐに)で一定(いってい)の条件(じょうけん)のもと定(さだ)められている。日本でも共謀罪(きょうぼうざい)を盛(も)り込(こ)んだ法案(ほうあん)が検討(けんとう)されたが,犯罪(はんざい)を実行(じっこう)した段階(だんかい)で処罰(しょばつ)するという日本の法律(ほうりつ)の原則(げんそく)を根本(こんぽん)からくつがえし,さらに「思想(しそう)および良心(りょうしん)の自由(じゆう)」をはじめとする人権(じんけん)が侵(おか)されるなどの心配(しんぱい)があるとして反対意見(はんたいいけん)が多(おお)かったため,法案(ほうあん)は廃止(はいし)された。