地表面に接する大気中に多数のごく小さな水滴がうかんでいる現象。
霧ともやの区別
気象観測では,霧の中で水平方向に1km未満しか見通し(視程)がきかないときを霧といい,1km以上見通しがきくときをもやとよんで区別している。霧のうち,見通しが200m未満の場合を濃霧,200〜500mの場合を並霧,500〜1000m(1km)の場合をうすい霧という。
霧のできる条件
霧ができるためには,大気の層が安定であること,風が弱いこと,大気の層の湿度が高く,温度が低いこと,水滴となる核(凝結核)があることなどの条件が必要である。
霧の分類
霧は成因により,夜間の放射冷却によって地面や地面付近の大気が冷却されてできる放射霧,あたたかい水面につめたい大気が流入してできる蒸気霧,あたたかい雨滴がつめたい大気中に落下してできる前線霧,つめたい地面や海面にあたたかい大気が流入してできる移流霧,湿度の高い大気が山の斜面を上昇してできる斜面霧などに分けられる。◇霧の粒が氷の小さい結晶でできているときは氷霧とよぶ。
コーチ
霧ができるためには大気の温度が露点以下になることが必要である。