くりこみりろん【くりこみ理論】 1947年に朝永振一郎(ともながしんいちろう),アメリカのシュウインガー,ファイマンによって完成(かんせい)された,電子など素粒子(そりゅうし)に関(かん)する理論(りろん)。相対論的(そうたいろんてき)場の量子論(りょうしろん)(素粒子論(そりゅうしろん))を用いて電子などの素粒子(そりゅうし)の相互(そうご)作用の現象(げんしょう)を計算してみると,実験的(じっけんてき)に当然有限(とうぜんゆうげん)な値(あたい)として観測(かんそく)されるべき量(りょう)に対して,無限大(むげんだい)という不合理(ふごうり)な結果(けっか)が得(え)られる。この無限大(むげんだい)の困難(こんなん)をさけるために考えられた理論(りろん)形式である。この研究により,3人は1965年度ノーベル賞(しょう)を受けた。