北太平洋の西側,日本列島の南岸にそって流れる強い海流。暖流で,日本海流ともよばれる。起源は北赤道海流の一部である。台湾南東から始まって,南西諸島ぞいに鹿児島・高知・和歌山・伊豆沖と北上し,金華山沖から東に向かう。一部は九州西岸で分かれて対馬海流(暖流)になり,日本海を北上する。流速は毎時2〜7km。最大の幅は150km。深さは400mにおよぶ。海水の表面の温度は冬18℃,夏27℃ぐらいである。これは海岸の気候に大きく影響し,西日本各地,とくに太平洋岸の冬をあたたかくしている。◇黒潮の名は,遠くからながめると,青味がかった黒に見えることに由来する。
コーチ
イワシなど多くの魚がこの海流の中で
産卵・ふ化しているので,
水産業にとっても大きな
意義をもっている。⇒
親潮