一定の化学成分をもっていて,原子やイオンが規則正しく配列している固体。結晶は,ただ1個の結晶(単結晶)からなることは少なく,多くは微小な結晶の集まり(多結晶)からなる。
結晶のでき方
いろいろな物質の溶液の温度が変化したり,溶媒の量がへったりすると,溶解度が変化して,溶液中にとけきれなくなった溶質は,沈殿となる。このとき,最初は液中にある微小な固体が核となって,そのまわりにとけきれなくなった物質の粒子が規則正しくならびはじめ,それがしだいに成長して,結晶が大きくなり,目に見えるようになる。
結晶の形
水晶や食塩などの結晶は,規則正しい平面でかこまれている。水晶は六角形の柱の形をしているし,食塩は立方体の形をしている。水晶は二酸化ケイ素,食塩は塩化ナトリウムという物質でできている。また,硫酸銅やミョウバンの水溶液からでてくる結晶を観察してもわかるように,結晶は,それをつくっている物質の種類によって特徴のある形をもっている。
結晶の大きさ
高温の濃い水溶液を急に冷やすと,細かい粒の結晶がいちどに多数でてくる。しかし,じゅうぶんな時間をかけてゆっくり冷やすと,大きな結晶を得ることができる。
コーチ
ガラスは結晶になっていない。