げんじものがたりえまき【源氏物語絵巻】 平安時代末期(まっき)にえがかれた絵巻物(えまきもの)。紫式部(むらさきしきぶ)の『源氏物語(げんじものがたり)』を絵巻物(えまきもの)にしたもので,絵は藤原隆能(ふじわらのたかよし)がえがいたものともいわれる。濃厚(のうこう)な色彩(しきさい)でえがかれており,平安貴族(きぞく)の生活を知るうえでも重要(じゅうよう)。また大和絵(やまとえ)の典型(てんけい)をなすもので,日本絵画の最高傑作(さいこうけっさく)の1つ。◇当初(とうしょ)の巻数(かんすう)は明らかではないが,現在徳川黎明(げんざいとくがわれいめい)会に3巻(かん)分(43面),五島美術(ごとうびじゅつ)館に1巻(かん)分(13面)がつたわっている。ともに国宝(こくほう)。