南天に見える星座。日本の大部分の地域では,この星座の北の部分(上半身)が見えるだけである。α星は実視連星で,距離は4.3光年のところにある,太陽以外で最も近い恒星である。ω星は明るく大きい球状星団で,全天で一番みごとな球状星団といわれている。
星座の探し方
5月上旬の23時ごろ,6月上旬の21時ごろに,南の地平線に上半身だけを現して見ごろになる。
星座に関する神話
上半身が人,下半身がウマの馬人でもあるケンタウルス族は,だいたいが乱暴者だったが,ケンタウルス座のフォーローのような立派な馬人もいた。ある日,親しくなったヘルクレスにごちそうをふるまっているときに,たくさんの馬人が集まってきた。ヘルクレスはうみへび座のヒドラの毒をぬった矢を放って馬人たちを追いはらったが,フォーローは馬人から抜き取った矢を誤って自分の足に落とし,息絶えてしまう。大神ゼウスは良き馬人フォーローの死をいたんで,星空に上げ星座にしたと伝えられている。その姿は,すぐそばのおおかみ座に向かってやりを構えた姿を表しているとされる。