けんやくれい【倹約令】 江戸時代(えどじだい)に江戸幕府(えどばくふ)や藩(はん)が出(だ)した,浪費(ろうひ)やぜいたくを禁止(きんし)する法令(ほうれい)。幕府(ばくふ)や藩(はん)の財政(ざいせい)を立(た)て直(なお)すこと,また,農民(のうみん)や町人(ちょうにん)に身分相応(みぶんそうおう)の生活(せいかつ)をさせることによって身分制度(みぶんせいど)を確立(かくりつ)することを目的(もくてき)としていた。農民(のうみん)や町人(ちょうにん)のぜいたくを禁止(きんし)する法令(ほうれい)は江戸時代以前(えどじだいいぜん)から出(だ)されていたが,江戸時代(えどじだい)に入(はい)って倹約令(けんやくれい)との名(な)で出(だ)されることになり,17世紀後半以降(せいきこうはんいこう)に多(おお)く出(だ)されるようになった。幕府(ばくふ)の財政(ざいせい)が厳(きび)しくなるのと平行(へいこう)して,享保(きょうほう)の改革(かいかく),寛政(かんせい)の改革(かいかく),天保(てんぽう)の改革(かいかく)の際(さい)に特(とく)に多(おお)く出(だ)された。