太陽と同じように,高温でみずから光を発している天体。太陽は最もよく調べられている恒星である。
恒星の明るさ・距離・大きさ
恒星の明るさは等級で表され,人間の目に感度を合わせてはかった明るさを実視等級という。恒星の真の明るさは,恒星が10パーセク(32.6光年)の距離にあったときに見える明るさを等級で表した絶対等級で定義する。恒星までの距離はふつう光年で表す。近くの恒星までの距離は,地球が太陽のまわりを回る運動から三角法を用いてもとめる。また大きさは,見かけの明るさと視差(距離)からもとめられるが,ほかには干渉計を用いる方法がある。
恒星の分類と構造
恒星の光をプリズムまたは回折格子を使って分散させると,スペクトルが得られ,これから恒星の温度や圧力,化学組成などが推定される。恒星のスペクトルは温度の高いほうから順に,O,B,A,F,G,K,M型などに分類される。恒星は大部分が水素ガスからなり,中心部では水素がヘリウムにかわる核融合反応がおこっている。この反応によって発生したエネルギーが恒星を高温(3000〜3万℃)にたもち,表面から発している光のエネルギー源になっている。
コーチ
恒星の一生は質量が大きいほど短く,質量が小さいほど長い。