主君が従者にあたえる恩恵(御恩)と,従者が主君にはたす奉仕義務(奉公)のこと。鎌倉時代に,将軍とそれに仕える御家人との主従関係をなりたたせていたものが御恩と奉公であった。御恩とは,将軍が御家人に対して,祖先伝来の領地を保証すること(本領安堵)と,戦功などの恩賞として新たな所領をあたえること(新恩給与)などである。これに対して,御家人が戦時に一族をひきいて将軍のためにたたかい,平時は京都大番役や鎌倉番役につくことを奉公といった。
コーチ
鎌倉幕府の
将軍と
御家人のように,主君と
家臣の間が土地を
仲だちとして
御恩と
奉公の
関係でむすばれたしくみを
封建制度という。