*こくし【国司】 律令制(りつりょうせい)のもとで,諸国(しょこく)をおさめるために設置(せっち)された役人。それぞれの国において,戸籍(こせき)の作成(さくせい),班田収授(はんでんしゅうじゅ),租税徴収(そぜいちょうしゅう),兵士(へいし)の召集(しょうしゅう)などを任務(にんむ)とした。守(かみ)・介(すけ)・掾(じょう)・目(さかん)などの四等官(かん)と史生以下(ししょういか)の下役人からなり,任期(にんき)4〜6年,都から派遣(はけん)された。しかし,平安時代には現地(げんち)に行かない「遙任(ようにん)の国司(こくし)」があらわれ,現地(げんち)に行く国司(こくし)を「受領(ずりょう)」といった。コーチ 鎌倉(かまくら)時代に守護(しゅご)が諸国(しょこく)におかれて国司(こくし)の力が弱まり,室町(むろまち)時代からは名ばかりのものになった。