*コッホ(ロベルト=) (1843〜1910)結核菌(けっかくきん)の発見(1882年)で知られるドイツの細菌(さいきん)学者。ゲッチンゲン大学で医学を学んだのち,ウォルシュタイン地方で衛生技師(えいせいぎし)をつとめるかたわら,炭疽(たんそ)病を研究し,炭疽菌(たんそきん)を純粋培養(じゅんすいばいよう)することに成功(せいこう)した。またこの研究で,細菌固定法(さいきんこていほう),染色法(せんしょくほう),顕微鏡(けんびきょう)写真撮影方法(さつえいほうほう)などを考えだした。1883年にはコレラ菌(きん)を発見,1890年には結核(けっかく)の予防法(よぼうほう)としてツベルクリン法(ほう)を発見した。翌年(よくねん)コッホ研究所の所長となり,ベーリングや北里柴三郎(きたさとしばさぶろう)などのすぐれた弟子を育てた。◇1905年にノーベル生理学・医学賞(しょう)を受賞(じゅしょう)。