ことざ【〈琴〉座 】

夏(なつ)の南天(なんてん)に見(み)える星座(せいざ)。α星(アルファせい)のベガは,アラビア語(ご)で「落(お)ちるワシ」という意味(いみ)。また,中国(ちゅうごく)では織女星(しょくじょせい)とよばれた星(ほし)で,実視等級(じっしとうきゅう)0.0等(とう)である。はくちょう座(ざ)のデネブ,わし座(ざ)のアルタイルと夏(なつ)の大三角(だいさんかく)をつくる。その3つの星(ほし)ではベガがいちばん明(あか)るい。琴(こと)を表(あらわ)す図(ず)では,先(さき)に近(ちか)いところにこと座環状星雲M(ざかんじょうせいうんエム)57がある。

星座(せいざ)の探(さが)し方(かた)

7月中旬(ちゅうじゅん)の0時(じ)ごろ,8月中旬(ちゅうじゅん)の22時(じ)ごろ,9月中旬(ちゅうじゅん)の20時(じ)ごろに,ベガが頭上(ずじょう)の高(たか)い位置(いち)に見(み)える。

星座(せいざ)に関(かん)する神話(しんわ)

琴(こと)の名手(めいしゅ)オルフェウスは,亡(な)くなった妻(つま)のエウリディケを忘(わす)れられずに,あの世(よ)の国(くに)へ迎(むか)えに出(で)かける。冥土(めいど)の王(おう)プルトーンはオルフェウスの琴(こと)の音色(ねいろ)に心(こころ)を打(う)たれ,「帰(かえ)り着(つ)くまで後(うし)ろの妻(つま)を振(ふ)り返(かえ)ってはならない」という条件(じょうけん)で,妻(つま)をこの世(よ)へつれもどすことを許(ゆる)す。しかし,あと一歩(いっぽ)でこの世(よ)というところで不安(ふあん)になり,妻(つま)のほうに振(ふ)り向(む)いてしまう。そのとたんに妻(つま)はあの世(よ)の国(くに)へ引(ひ)きもどされてしまう。静(しず)かな夜(よる)には悲(かな)しみにくれるオルフェウスが奏(かな)でる悲(かな)しい琴(こと)の音色(ねいろ)が,今(いま)でも星空(ほしぞら)から聞(き)こえるといわれる。

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