こばやしひでお【小林秀雄】 (1902〜1983)昭和時代の文芸評論(ぶんげいひょうろん)家。東京(とうきょう)に生まれる。するどい評論(ひょうろん)によって,文芸評論(ぶんげいひょうろん)を詩や小説(しょうせつ)とならぶ文学にまで高めた。1929(昭和4)年,『様々なる意匠(いしょう)』で評論(ひょうろん)家として活動を始め,『ドストエフスキーの生活』『私小説論(わたくししょうせつろん)』を書いて近代の知識(ちしき)人の不安(ふあん)にとりくみ,その本質(ほんしつ)を見きわめようとした。第二次世界大戦(たいせん)後は日本の古典(こてん)を論(ろん)じた『無常(むじょう)といふ(う)事』や『私(わたくし)の人生観(かん)』『考へ(え)るヒント』などを書き,大作『本居宣長(もとおりのりなが)』を完成(かんせい)した。1967年に文化勲章(くんしょう)を受章。