太陽光,風力,バイオマスなどの再生可能エネルギーによって発電された電気を,電力会社が,国の定めた単価で,一定の期間,買い取ることを義務づける法律。正式名称は「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」。再生可能エネルギー買い取り法ともよばれる。2011(平成23)年8月成立,2012年7月施行。再生可能エネルギー(自然エネルギー)による発電は,現状では,発電設備の建設というばく大な先行投資,自然まかせの不安定な電力供給の調整という課題があり,従来の火力・原子力発電にくらべて発電コストが大はばにかさみ,事業者の新規参入をためらわせてきた。そこで既存の電力会社に,採算ベースにのるまでの一定の期間,一定の価格で電力を買い取ることを義務づけることにより,再生可能エネルギー発電の新規事業者の参入をうながし,そうした電力の利用を促進するためにこの法律が定められた。詳細は今後決められていくが,新規事業者の許認可,電力会社の裁量による接続拒否の例外条項など,いくつかの問題もはらんでいる。また,買い取りによるコストの上昇は,電気を利用する一般国民が電気代として負担することになる。自然エネルギー。