さいばんいんせいど【裁判員制度】

国民(こくみん）の中から一定数の人をえらんで裁判(さいばん）に参加(さんか）させるしくみ。2004（平成(へいせい）16）年5月に成立(せいりつ）した「裁判員(さいばんいん）の参加(さんか）する刑事裁判(けいじさいばん）に関(かん）する法律(ほうりつ）」によって，2009年5月に施行(しこう）された。裁判員(さいばんいん）は20歳以上(さいいじょう）の有権(ゆうけん）者の中からくじびきによって選任(せんにん）され，よほどの理由がないかぎり辞退(じたい）はできない。参加(さんか）の対象(たいしょう）となるのは，地方裁判所(さいばんしょ）で審理(しんり）される，死刑(しけい）または無期(むき）懲役(ちょうえき）・禁固(きんこ）にあたる罪(つみ）か，故意(こい）に人を死亡(しぼう）させた罪(つみ）にあたる刑事事件(けいじじけん）の第1審(しん）で，原則(げんそく）として6人の裁判員(さいばんいん）が3人の裁判官(さいばんかん）とともに審理(しんり）にあたる。評議(ひょうぎ）は裁判員(さいばんいん）と裁判官(さいばんかん）の合議(ごうぎ）でおこなわれ，評決(ひょうけつ）は全員の過半数(かはんすう）の意見によって下される。ただし，裁判員(さいばんいん）のみによって有罪(ゆうざい）の判断(はんだん）をおこなうことはできないので陪審制度(ばいしんせいど）とは異なる。陪審制度