アジア州の西アジアにある,アラビア半島の大部分をしめる国。政治体制は君主制で,元首は国王。首都:リヤド,面積:220.7万km2(2015年),人口:3294万(2017年),言語:アラビア語(公用語),宗教:イスラム教など,民族:アラブ人など。
〔自然のようす〕
国土の大部分が台地状の高原で,乾燥帯に属し,国土のほとんどを砂漠がしめる。
〔あゆみ〕
7世紀にムハンマドがイスラム教をおこしてから,広大なイスラム帝国をきずいた。20世紀初め,ナジド王イブン=サウドが国内を平定し,1927(昭和2)年にイギリスに独立国として承認させた。
〔産業のようす〕
1930年代に石油が発見され,油田が開発されてから国の経済が発展した。油田の多くはペルシャ湾ぞいに分布する。1970年代にぼう大な石油収入が入るようになり,それをもとに国内産業の開発につとめてきた。現在は世界的な産油国で,石油の埋蔵量と輸出量は世界第1位,2位を競う。石油依存の経済からぬけるため,国内産業の育成や外国企業の誘致をすすめている。砂漠が広がるため,農業はあまりさかんではなく,オアシス農業によるナツメヤシや野菜の栽培が行われている。
〔社会のようす〕
イスラム教の発祥地で,国民は熱心な信者。聖地メッカには,世界各地から多くの巡礼者がおとずれる。
〔日本との貿易〕
サウジアラビアから日本への輸出:原油,揮発油,液化石油ガスなど。
サウジアラビアの日本からの輸入:乗用車,一般機械,バスとトラックなど。(2015年)
〔国名の由来〕
現在の王国,サウド家のアラビアという意味。
〔国旗の由来〕
上はアラビア語で「アッラー(アラー)のほかに神はなし。ムハンマドはアラーの予言者なり」という『コーラン』の一句,下は聖地メッカを守る剣,緑はイスラム教を表す。