夏時間。日の出の早まる夏のあいだ,明るい時間を有効に活用するため,夏の間は全国一律に時計の針を進める制度。たとえば夏の間は標準時より1時間早めるとすると,標準時の午前8時が夏時間の時計では午前9時になり,学校や会社もその時刻から始まることになる。高緯度のため夏の日照時間の長いヨーロッパ各国やロシア,アメリカ,オーストラリアなどではすでに導入されているしくみで(通常,3月中旬か4月から10月いっぱい),日本でも占領時代の1948(昭和23)年から4年間導入されたことがある。明るく,涼しい午前中や夕方を有効に活用することで,照明や冷房用電力の需要が軽減され,省エネや地球温暖化防止につながるとして,近年ふたたび注目されるようになった。