なんらかの原因で地球内部にひずみがたまり,これが岩石の強度をこえたときに岩石が破壊され,地震波が発生する現象。地震波による地表や地中のゆれ(振動)が地震動である。
〔地震波〕
地震波は岩石の中をつたわる
弾性波とよばれる波であり,
縦波と横波の2
種類がある。
縦波は,空気中をつたわる音波と同じように,
疎と
密の
状態が
交互につたわっていく
性質をもつ波で,
疎密波ともよばれる。横波は,ずれやねじれの
状態がつたわっていく波で,ねじれ波ともよばれる。横波は,
液体や空気中をつたわっていくことはできない。
地震がおこると,はじめに
周期の
比較的短い,
振幅の小さい
縦波(P波)が
到着し,次に
周期が長く,
振幅の大きい横波(S波)が
到着する。P波のつたわる
速度は
地殻で6〜8km/s,S波の速度は3〜5km/sである。大きい
地震になると,S波の後にS波よりも
周期が長く,
振幅の大きい波が
観測されることがある。このような波を
表面波という。
〔震度とマグニチュード〕
ある場所で
地震のゆれを感じたとき,どれくらい強くゆれを感じたかを
示す目安を
震度という。また,
地震そのものの
規模の大小を表す
尺度をマグニチュードという。ふつうはMで表し,マグニチュードが1ずつふえるごとに,
地震のエネルギーは
約30倍になる。マグニチュードは,
地震計の
記録をもとに,一定の計算式を用いて
導きだされる。
〔地震動の記録〕
振り子の
性質を利用して
不動点(地面がゆれても動かない点)をつくり,地面のゆれを
記録する
装置を
地震計という。
地震計は,ふつう水平方向のゆれを2
成分(東西と南北)に分けて
記録する水平動
地震計2台と,上下方向のゆれを
記録する上下動
地震計1台を1組にして使う。