地震による地面のゆれ(地震動)を記録する器械。地震動をキャッチする部分,それを拡大する部分,記録する部分とからできている。重いおもりをつるしたり,ばねの上につけて立たせておく(振り子という)と,その支点は地震動とともにゆれても,おもりは動かない。この原理を利用して地震動をキャッチする。地震動が小さいときは,てこの原理を使ったり電流にかえて増幅したりして拡大する。大きい地震動の場合は加速度計が用いられる。記録は,一定の速度で回転したり,ずれてゆく紙に行う方式のほか,近年はコンピュータで処理しやすいようにデジタルで記録される。◇地震計には水平方向の地震動を記録する水平動地震計と,上下方向の地震動を記録する上下動地震計がある。また,微小な地震を記録する高感度地震計,大きい地震を記録する強震計,ゆっくりした地震を記録する長周期地震計などの種類がある。