いつ,どこで,どのくらいの大きさの地震が発生するかを事前に知ること。時期・場所・大きさの3つの要素が必要で,漠然と「明日地震がおこる」というのは予知ではない。日本では小さな地震まで数えると毎日おこっており,関東大地震のような大きな地震は何十年もおこらないからである。
コーチ
地震の発生を事前に知ることができれば,
避難するなど,
被害を少なくすることができる。
〔地震予知の方法〕
全国的な
測量や
地震活動の
調査から,大きな
地震のおこりそうな場所と大きさをみつける(
長期的予知)。次に,
異常がみつかれば
短期的前兆現象をとらえて,時期を知る(
短期的予知)。
前兆と考えられる
異常現象には,
前震活動,
地震空白
域の
出現,
地盤の
異常な
隆起・
沈降,
地磁気・地電流・重力の
異常,地下水の
異常,動物の
異常行動などがある。
〔日本の地震予知〕
1965(昭和40)年から,国の
関係機関や大学がそれぞれの
観測・研究を
分担して,
地震予知の仕事が始まった。日の出・日の入りや
潮の
干満の
予測,天気
予報とちがい,
地震のおこるしくみがまだよくわからないため,予知はひじょうに
困難で,
現在も研究が進められている。マグニチュード8
程度の
巨大地震については,発生のしくみがある
程度わかってきたので,
唯一,東海
地震予知へ向けた
試みが
実用的に行われている。