じっぺんしゃいっく【十返舎一九】 (1765〜1831)江戸(えど)時代後期の戯作者(げさくしゃ)。本名重田貞一(しげたさだかず)。駿河(するが)国(静岡(しずおか)県)に生まれる。はじめ大阪(おおさか)に出て浄瑠璃(じょうるり)脚本(きゃくほん)を書いたが,のち江戸(えど)にうつって黄表紙(きびょうし)(通俗的(つうぞくてき)な絵入りの読み物)・滑稽本(こっけいぼん)(わらいを目的(もくてき)とした小説(しょうせつ))を書いた。1802年に初編(しょへん)を出した『東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)』が大当りして一躍(いちやく)流行作家となり,以後(いご)21年間にわたって続編(ぞくへん)を書いた。