しゃかいうんどう【社会運動】

大衆(たいしゅう）が地位(ちい）の向上(こうじょう）や権利(けんり）を訴(うった）えて行(おこな）った，社会(しゃかい）をよりよくするための運動(うんどう）。日本では，ロシア革命(かくめい）や欧米(おうべい）の労働運動(ろうどううんどう），米騒動(こめそうどう）などの影響(えいきょう）を受(う）け，大正時代(たいしょうじだい）に活発(かっぱつ）になった。労働運動(ろうどううんどう）では，労働条件(ろうどうじょうけん）の改善(かいぜん）などを求(もと）める労働争議(ろうどうそうぎ）が起(お）こって労働組合(ろうどうくみあい）が結成(けっせい）され，農民運動(のうみんうんどう）では，小作争議(こさくそうぎ）などが起(お）こって日本農民組合(にほんのうみんくみあい）が結成(けっせい）された。婦人解放運動(ふじんかいほううんどう）も活発(かっぱつ）になり，平塚雷鳥(ひらつからいちょう）らによって新婦人協会(しんふじんきょうかい）が結成(けっせい）され，女性(じょせい）の参政権(さんせいけん）を求(もと）める運動(うんどう）（婦人参政権運動(ふじんさんせいけんうんどう））につながった。その他(ほか）にも部落解放運動(ぶらくかいほううんどう）による全国水平社(ぜんこくすいへいしゃ）の結成(けっせい），アイヌの人々(ひとびと）による北海道(ほっかいどう）アイヌ協会(きょうかい）の結成(けっせい）など，差別撤廃(さべつてっぱい）を求(もと）める運動(うんどう）も進(すす）んだ。