法人格を取得した宗教団体のこと。非営利事業を行う公益法人である。憲法が認める信教の自由によって,宗教団体をつくることは自由であるが,一定数の信徒が存在し,礼拝所などの土地や施設,宝物などの財産を所有し,宗教事業を行う場合,ふつうの個人事業主のように所得税や固定資産税が大きく課税されたり,相続税によって施設が没収されてしまっては宗教活動はたちゆかなくなる。そのため,宗教団体を公益法人として認め,税制上の優遇措置をあたえるために宗教法人法が定められている。宗教法人は規則,役員を設け,行った公益事業の報告が義務づけられている。身近にある寺や神社,教会なども,ほとんどが宗派(本山)や神社庁といった大きな宗教法人が包括する,被包括宗教法人である。◇宗教法人は税制上の優遇があり,認定取り消しができないため,休眠中の宗教法人をブローカーが売買したり,脱税の窓口に暴力団が利用するというような問題が生じている。法人,公益法人