鎌倉幕府・室町幕府が,諸国の治安維持や武士の統制のためにもうけた地方官。
〔全国に守護をおく〕
1185年,
源頼朝が弟の
義経をとらえ,国内の
治安をまもるという理由で,
朝廷のゆるしを
得て,国ごとに
守護を
設置した。有力な
御家人をこれに
任命し,国内の
御家人の
監督や,国内の
軍事・
警察の仕事にあたらせた。◇
諸国には
朝廷が
任命した
国司もいたので,
国司と
守護による
公武の二重
支配の形となった。
〔守護大名化する〕
鎌倉時代
初期の
守護は一国の
軍事権をもっていたが,
任地を
領地化することもなく,国内の
御家人と
主従関係をむすぶこともなかった。ところが,
鎌倉時代の
末期から,
南北朝の
争乱の時代に,
守護請(
荘園の
年貢を
守護がうけおう)や
半済(
足利尊氏が
恩賞として,
荘園の
年貢の半分を
兵糧米として
家臣にあたえた)によって,
守護は
荘園を
侵略し,
領地化していった。また,
任国の
地頭や
荘官,
武士を家来として
支配するようになり,
守護大名へと
成長していった。
年代暗記
守護・
地頭の
設置…いちいち
反抗(1185)
守護・
地頭