じょうどきょうびじゅつ【浄土教美術】 平安時代後期,浄土(じょうど)教信仰(しんこう)が広まるなかでうみだされた美術(びじゅつ)。死後でなく,生きている間に極楽(ごくらく)浄土(じょうど)をむかえたいとねがう貴族(きぞく)によって阿弥陀堂(あみだどう)がたてられ,阿弥陀仏(あみだぶつ)が安置(あんち)された。また,阿弥陀如来(あみだにょらい)が念仏(ねんぶつ)者をむかえにくるようすをえがいた阿弥陀来迎図(あみだらいごうず)が多数つくられた。建築(けんちく)…平等院(びょうどういん)鳳凰堂(ほうおうどう)・法界寺阿弥陀堂(ほうかいじあみだどう)(京都府(きょうとふ)),富貴寺(ふきじ)大堂(おおどう)(大分(おおいた)県),中尊寺(ちゅうそんじ)金色堂(こんじきどう)(岩手(いわて)県)など。彫刻(ちょうこく)…平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)の阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう)・法界寺阿弥陀如来像(ほうかいじあみだにょらいぞう)・三千院阿弥陀三尊像(さんぜんいんあみださんぞんぞう)(京都府(きょうとふ))など。絵画…高野(こうや)山の阿弥陀聖衆来迎図(あみだしょうじゅらいごうず)・平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)の板絵など。