石灰岩が雨水や地下水にとかされてできた洞穴。石灰洞ともいう。二酸化炭素をふくんだ雨水や地下水が石灰岩の主成分である炭酸カルシウムをとかすので,石灰岩中に大小さまざまの洞穴ができる。洞穴の天井からしたたり落ちる水滴から炭酸カルシウムが沈殿すると,天井からつらら状にたれさがったしょう乳石ができる。また,床に滴下した水滴から炭酸カルシウムが沈殿すると,石じゅんができる。しょう乳石と石じゅんが成長して接続すると石灰柱となる。このほか,数段の段丘状をした石灰華段丘や地下川が生じることもある。◇山口県の秋芳洞,高知県の龍河洞などが有名。