1926(昭和1)年12月25日から1989(昭和64)年1月7日までの昭和天皇の在位期間。サラリーマンの増大,職業女性の登場など,昭和の幕開けは大衆社会の始まりでもあったが,一方で金融恐慌や世界恐慌の余波で街は失業者であふれ,農村は凶作にあえいだ。この間に軍部が台頭,1931(昭和6)年の満州事変,1937(昭和12)年からの日中戦争,1941(昭和16)年からの太平洋戦争と15年におよぶ戦争の時代がつづいた。1945(昭和20)年8月の敗戦によって連合国軍の占領政策が実施され,日本は君主国家から一転して民主主義国家となった。1951(昭和26)年に,講和条約(サンフランシスコ平和条約)と日米安全保障条約がむすばれて,日本は独立を回復。朝鮮戦争の特需景気をバネに経済復興も始まり,1955(昭和30)年には早くも戦前の水準をこえた。1960(昭和35)年の安保闘争のあと,政府は「所得倍増政策」をかかげ,高度経済成長時代がスタート。公害や自然破壊などのひずみをもたらしながらも,経済は急成長をとげ,日本を経済大国の地位におしあげた。