じょせつ【如拙】 (生没年不詳(せいぼつねんふしょう))室町(むろまち)時代初期(しょき)の画僧(がそう)。日本の宋元風(そうげんふう)水墨画(すいぼくが)を開拓(かいたく)し,周文(しゅうぶん)・雪舟(せっしゅう)らを世に送り出す基礎(きそ)をつくった。将軍(しょうぐん)足利義満(あしかがよしみつ)の命でえがいた京都妙心寺退蔵院(きょうとみょうしんじたいぞういん)の「瓢鮎図(ひょうねんず)」が確証(かくしょう)のある唯一(ゆいいつ)の遺作(いさく)とされる。禅僧(ぜんそう)らしいささやかな表現(ひょうげん)のなかに,ほのかな詩情(しじょう)がただよう。