しん【晋】 三国(さんごく)時代の魏(ぎ)をつぎ,中国を統一(とういつ)した王朝。西晋(せいしん)(265〜316)と東晋(とうしん)(317〜420)に分かれる。(1)魏(ぎ)の実権(じっけん)をにぎった家臣(かしん)の司馬氏(しばし)は,263年蜀(しょく)をほろぼし,265年司馬炎(しばえん)(武帝(ぶてい))のとき魏(ぎ)から帝位(ていい)をうばって西晋(せいしん)を建国(けんこく)。280年呉(ご)を併合(へいごう)して天下を統一(とういつ)した。武帝(ぶてい)の死後,内乱(ないらん)と匈奴(きょうど)の侵入(しんにゅう)で滅亡(めつぼう)。これより華北(かほく)は五胡十六国(ごこじゅうろっこく)時代となる。(2)江南(こうなん)にあった晋(しん)の王族は,317年,南京(ナンキン)で東晋(とうしん)をひらいた。華北(かほく)をのがれて貴族(きぞく)や有力者が東晋(とうしん)にわたり,江南(こうなん)を開発し貴族制(きぞくせい)を確立(かくりつ),ゆたかな貴族(きぞく)文化を生んだ。