発電設備から各家庭の電気機器までをコンピュータ=ネットワークで結びつけ,電力需給などを自律的に制御しようとする電力網の構想。もともとは送配電網がもろく,すぐ停電になるアメリカで,低コストで信頼性のある電力網をつくろうとして考えられたもので,電力会社・情報通信や電気機器メーカーが主導して構想が進められている。しかし,信頼度の高い,安定した電力網をもつ日本では導入については消極的で,発電量が不安定な風力発電・太陽光発電の分野,将来の電気自動車の普及にともなう充電設備の分野で,部分的な応用が考えられている程度である。