可視光線の波長約770nm(ナノメートル)の赤色端から波長1mmくらいまでの電磁波をいう。目には見えないが熱的効果が大きいので,熱線ともいう。波長によって,写真赤外線・近赤外線・中間赤外線・遠赤外線に区別することがある。◇1800年にイギリスの天文学者ハーシェルが太陽光の熱作用を調べたとき,紫より赤のほうにいくにしたがって熱作用が強くなり,さらに赤の外側の見えない部分が最も強いことを発見し,この目に見えない放射線を赤外線と名づけた。◇波長が長いので散乱が少なく,煙霧を通した遠景の写真なども赤外線用フィルムを使ってよくとることができる。