雪や氷が融けて,固体から液体になるときに,周囲の熱を奪う(熱量を吸収する=蓄熱)ことを利用するエネルギーのこと。ものを冷やすエネルギー(冷熱エネルギー)のことで,雪氷熱エネルギー,雪氷冷熱エネルギーともいう。電気やガスを使って冷媒を作用させる冷蔵庫や冷房装置と違い,「冷やす」ためのエネルギーのいらない再生可能エネルギーとして注目を集めている。冬の間に降った雪や凍った氷を蓄えておき,夏の冷房や冷蔵設備に用いるもので,北海道・東北,新潟などでは公共施設の冷房,農業倉庫の冷蔵などで実用化されている。◇2008(平成20)年7月の北海道洞爺湖サミットでも会場の冷房に用いられた。