(1940〜2013)昭和時代の大相撲力士,第48代横綱。本名,納谷幸喜。樺太(現在のロシア・サハリン)で,ウクライナ人の父と日本人の母の子に生まれる。極貧の少年期を過ごし,1956(昭和31)年,相撲部屋に入門,同年秋場所で初土俵をふむ。ばつぐんの運動能力と多彩な技で勝ち星を重ね,3度目の優勝をはたした61年の秋場所後,21歳の若さで横綱に昇進した。同時に昇進した横綱柏戸と競い合い,名勝負をくりひろげた。32度の幕内優勝回数は歴代最多である。1960年代,みんなが好きなスター「巨人,大鵬,卵焼き」という言葉も生まれた。71年,現役引退。功績により一代年寄となり大鵬部屋を創設,多くの力士を育てた。77年,脳梗塞の後遺症で左半身が不自由になったが,日本相撲協会理事,相撲教習所所長,相撲博物館館長などをつとめ,相撲界に貢献した。