任意の一連の番号または自分で選んだ数字が印刷された証票(券)を購入し,抽選によって決まった当選番号に応じて100円から数億円までの当選金を受けとることができる公営の「富くじ」。当たり・はずれがその場でわかる「被封くじ(スクラッチ)」もある。正式な名称は,当せん金付証票。日本では江戸時代から寺社の資金集めのための「富くじ」が行われていた。1948(昭和23)年,当せん金附証票法が制定され,地方自治体の資金調達のための宝くじ販売がはじまった。発売元は政令指定都市と都道府県で,実際の印刷や販売,抽選,当選金の払い戻しなどの事務はみずほ銀行(旧第一勧業銀行)が代行している。売り上げの約45%が当選金,約15%が経費,40%ほどが自治体の収益になる。当選金は年々高額になり,68年に1等1000万円をこえ,96(平成8)年には1等1億円(前後賞ほかを合わせると3億円)に達している。84年に被封くじ(インスタントくじ,スクラッチ),94年に「ナンバーズ」,99年に「ロト」などの数字選択式くじが発売されている。ほかの公営ギャンブルとちがい購入するのに年齢制限はない。