(1934〜2010)昭和・平成時代の免疫学者。茨城県生まれ。千葉大学を卒業後,千葉大学教授,東京大学教授などを歴任。1971(昭和46)年,免疫をおさえる方向にはたらく抑制T細胞を発見するなど大きな業績をあげる。免疫学や生命科学についての一般向けの解説書やエッセイなどを数多く執筆し,科学の平和や社会との関わりについての発言も多い。また,能楽に造詣が深く,能台本の作者としても知られる。2001(平成13)年に脳梗塞で倒れた後もおうせいな執筆活動を続けていた。代表的な著書に『免疫の意味論』『独酌余滴』『寡黙なる巨人』などがある。