(1936〜2011)昭和・平成時代の落語家。東京生まれ。1952(昭和27)年,高校を中退して5代目柳家小さんに入門。63年,江戸以来の名跡,立川談志を襲名して真打に昇進する。まずは軽妙洒脱な語り口でタレントとして活躍し,落語番組などの司会をつとめる。71年には参議院議員に当選し,沖縄開発庁政務副次官も経験。徐々に本格的な古典落語家として実力をつけるが,1983(昭和58)年,真打昇進試験制度をめぐり師匠であり会長であった小さんと対立し落語協会を脱退,立川流を創設した。毒舌や独特のしゃれ,奇抜な行動などで物議をかもすこともあり,嫌う人も多かったが,代表演目の「芝浜」「いのこり左平次」などですぐれた話芸をみせ「名人」との評価も高かった。また,多くの弟子も育成した。2008(平成20)年,喉頭がんが見つかったが,声を失う手術は拒否して療養を続け,2011年11月,死亡。落語CD,著書も多数。