＊＊ちょくせつせいきゅうけん【直接請求権】

地方公共団体(こうきょうだんたい）の住民(じゅうみん）が，地方の政治(せいじ）に直接参加(ちょくせつさんか）できる権利(けんり）。一定数以上(いじょう）の住民(じゅうみん）の署名(しょめい）をもとに議会(ぎかい）やその他の機関(きかん）に請求(せいきゅう）することができる。直接請求権(ちょくせつせいきゅうけん）には，次のようなものがある。

〔条例(じょうれい）の制定(せいてい）・改廃(かいはい）の請求(せいきゅう）〕

 有権(ゆうけん）者総数(そうすう）の50分の1以上(いじょう）の署名(しょめい）をもって代表者が地方公共団体(こうきょうだんたい）の首長に請求(せいきゅう）する。首長は，これを議会(ぎかい）で審議(しんぎ）しその結果(けっか）を公表しなければならない。

〔議会(ぎかい）の解散請求(かいさんせいきゅう）〕

 有権(ゆうけん）者総数(そうすう）3分の1以上(いじょう）の署名(しょめい）で代表者が選挙管理(せんきょかんり）委員会に請求(せいきゅう）する。委員会は住民投票(じゅうみんとうひょう）にかけ，過(か）半数が賛成(さんせい）すれば議会(ぎかい）は解散(かいさん）される。

〔解職請求(かいしょくせいきゅう）（リコール）〕

 地方議会(ぎかい）の議員(ぎいん），地方公共団体(こうきょうだんたい）の首長の解職請求(かいしょくせいきゅう）については，有権(ゆうけん）者総数(そうすう）の3分の1以上(いじょう）の署名(しょめい）をもって代表者が地方選挙管理(せんきょかんり）委員会に請求(せいきゅう）する。委員会が住民投票(じゅうみんとうひょう）にかけ，過(か）半数の賛成(さんせい）があれば解職(かいしょく）される。

〔監査(かんさ）の請求(せいきゅう）〕

 地方公共団体(こうきょうだんたい）の事業や会計の全般(ぜんぱん）について，有権(ゆうけん）者総数(そうすう）の50分の1以上(いじょう）の署名(しょめい）で，代表者が監査(かんさ）を監査(かんさ）委員に請求(せいきゅう）する。監査(かんさ）委員は監査結果(かんさけっか）を代表者に通知し，かつ公表するとともに，議会(ぎかい）・長や関係機関(かんけいきかん）に報告(ほうこく）しなければならない。地方自治(ちほうじち）