つるやなんぼく【鶴屋南北】 (1755〜1829)江戸(えど)時代後期の歌舞伎(かぶき)脚本(きゃくほん)作者。江戸(えど)に生まれる。生まれつき芝居(しばい)がすきで,21歳(さい)のときから脚本(きゃくほん)を書きはじめ,1811年,57歳(さい)で4代目鶴屋南北(つるやなんぼく)を名のった。「世話物(せわもの)」とよばれる,そのころの町人の生活をうつしだすことにすぐれ,また『東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)』をはじめ,怪談劇(かいだんげき)に独特(どくとく)の才能(さいのう)を示(しめ)した。作品の数は多く,約(やく)120編(ぺん)を数える。