紙幣や硬貨のような形のある現金を使わずに電子情報のデータ処理だけで商品やサービスの代金の支払いをする方法のこと。ネットワーク型とICカード型に分類されるが,現在ではICカード型が主流。ICカード型はプラスチックカードにICチップをうめこんだもので,読みとり機械にかざしたり接触させるだけで支払いができる。前もって一定の金額を銀行口座などからカードにチャージ(電子マネーに変換して保存)しておくのが一般的な決済方法。現金をチャージする方法もある。ソニーの関連会社の運営する「Edy(エディ)」が先行していたが,2004(平成16)年,JR東日本のプリペイド(前払い)乗車券「Suica(スイカ)」が電子マネー機能を搭載したのにつづき,2007(平成19)年,関東の私鉄会社共通のプリペイドカード乗車券「PASMO(パスモ)」が最初から電子マネー機能搭載で発売されて一気に普及した。Suica,PASMOは電車・バスの乗車券として使えるほかに,関連ショップでの買い物にも使える。こうしたICカード型の機能を携帯電話に搭載したものが「おさいふケータイ」とよばれるもので,これも電子マネーの一種である。