静岡県から紀伊半島沖の海底にくりかえし発生する,マグニチュード8クラスの巨大地震の1つで,今後も発生が予想されている地震。
〔東海地震発生の根拠〕
フィリピン海プレートが
大陸プレートの下にもぐりこむ
境界である
駿河トラフから南海トラフ(トラフとは
舟の
底のように
海底が深くなっている部分)の内
側では,1944(昭和19)年に昭和の
東南海地震(マグニチュード7.9),その前の1854(
安政1)年に
安政の東海
地震(マグニチュード8.4),さらに1707(
宝永4)年に
宝永の東海
地震(マグニチュード8.4)のように,同じ
地域に大
地震が100〜150年ほどの
間隔でくりかえし発生している。そのため今後も発生が予想されている。
明治以来の
測量からも,東海
地域では
地盤が70年間で
約40cm
沈降し,
駿河湾をはさむ
静岡と
伊豆半島との間の
距離が100年間に
約1mちぢんでいる。さらに,この
地域での
地震活動が
低調であることなどから,マグニチュード8クラスの
地震をおこすエネルギーがすでに
蓄積されている。
〔予想される東海地震像〕
東海
地震が発生すると,
震源地である
静岡県およびその
周辺地域では,
震度6
以上のゆれとなり,大きな
被害が予想される。また,
伊豆半島南部から
駿河湾内部に大
津波が予想されている。東海
地震を予知すべく,大学および
関係機関が東海
地域を中心に
観測機器を
配置し,
気象庁にこれらのデータが集められ,24時間
体制で
異常の
有無を
監視している。