とうかいどうよつやかいだん【東海道四谷怪談】 4世鶴屋南北(つるやなんぼく)の歌舞伎(かぶき)脚本(きゃくほん)。5幕(まく)。怪談(かいだん)をあつかった脚本(きゃくほん)の代表作で,通称(つうしょう)は『四谷怪談(よつやかいだん)』。1825年初演(しょえん)。塩冶(えんや)家の浪人(ろうにん)民谷伊右衛門(たみやいえもん)が女房(にょうぼう)のお岩(いわ)をころし,後妻(ごさい)の縁(えん)で出世しようとするが,お岩(いわ)の亡霊(ぼうれい)になやまされるという筋(すじ)。まずしい浪人(ろうにん)の生活,どん底(ぞこ)にあえぐ下層(かそう)階級の人々の生態(せいたい)が生き生きとえがかれている。