災害や事故の現場で大量の負傷者が発生したときに行う負傷者を選別するシステムのこと。かぎられた医療施設や医師,医薬品を効率的に使い,最大多数の人命を救うために負傷者の治療に優先順位をつける方法。したがって命に別状のない軽いけが人,助かる見こみのない患者は,治療は後まわしにされる。現場で救急隊員,医師が負傷者をすばやく診察し,優先順位を色分けで示したトリアージタグを患者につけていき,そのタグの指示にしたがって処置がされるしくみ。◇日本では2005(平成17)年4月のJR福知山線脱線事故で初めてトリアージが導入された。また,2007(平成19)年6月から東京消防庁の救急車による患者搬送にもトリアージの手法が取り入れられた。