ウイルスによって鳥から鳥に感染するインフルエンザ。病原性の強いものをとくに高病原性鳥インフルエンザという。野鳥類は感染しても症状が出ないか軽症ですむが,ニワトリなどの家禽類には重い症状が出るといわれる。鳥インフルエンザは人間にはほとんど感染しないとされてきたが,1990年代後半から中国や東南アジアで鳥から人への感染や死亡例が報告されるようになってきている。インフルエンザウイルスはしばしば変異を起こすため,鳥から人へ,人から人への強い感染力をもつ,鳥インフルエンザが変異した新型インフルエンザが発生する危険性が指摘されている。